2008/09/10

祝!完走

佐渡国際トライアスロンAタイプ。
国内最長のトライアスロン大会をついに完走した。
スイムはジムでも3000mまでしか泳いでいない、バイクは8月に100キロ走ったきり、ランは練習していたものの一回で20キロ以上走っていないという明らかな練習不足の中で不安を抱えながら出場。
でも慣れのせいか、不思議と完走できない気はしない。むしろ完走して当然て気分。
目標はスイム1時間30分、バイク8時間、ラン5時間の合計14時間30分。

前日に佐渡入り。参加受付を済ませ、出店を物色。バイクのライトとかいろいろなグッズをまた仕入れる。
開会式を終えて宿に戻り明日に備えて用意がてら宿の人たちと前祝い。
翌朝は3時に起床。軽い朝ごはんを食べて会場へ。まだ4時過ぎだというのに結構人がいる。でもなんだかんだ用意してるともうスタートの時刻が迫ってくる。
そしてまな板に乗せられた鯉となるボディナンバー。これが終わるともう後には引けないという気持ちとともにやる気が起き、緊張感が増し、気持ちが引き締まる。
ストレッチをしてウェットを着る。テストスイムをする。もうスタートはすぐそこ。赤いキャップを被った参加者達が続々と浜辺に集まってついにスタート!
始めの500mくらいは案の定、体が起ききっていないので辛い。なんでこんな大会にでちゃったんだろうと後悔。でも体が暖まって第一ブイを通過するころにはやる気になる。今日は曇っていてうねりもなし。絶好のスイム日和。周りの人に足をつかまれ頭を殴られ、自分も足をつかみ頭を殴りながら進む。第二ブイ通過。ゴールまであと直線1400m。今日は良い感じになってきた。
スイム終了。通過タイムは1時間27分前後。予定通り。トランジションを急いでも意味は無いのでゆっくりと着替えて水を飲んでバイクへ。
20キロ過ぎ。雨が降り出す。40キロ過ぎまで雨。それも豪雨。雨粒が顔に当たって痛い。体が冷える。
雨は止み第一関門である佐渡名物Z坂と大野亀の坂。坂道の練習不足のため、速度が上がらず、歩きたい気持ちが心の9割を占めたが、自分に鞭。歯を食いしばってペダルを踏む。一番きつい所を通過。これはいける!そのままの気持ちで坂を克服。足が攣りそうになったので栄養補給をしながら坂で失った時間を取り戻すべく平地を頑張る。両津通過。宿のおばちゃんが応援に来てくれている。
バイク後半戦。100キロ走った所にある細かい坂は斜度と距離はきつくないものの容赦なく体力とやる気を奪っていく。大丈夫。この調子でいけば予定通りの時間につけるよ。と自分に言い聞かせながら前へ前へとペダルを進める。
後半のメインイベント小木の坂。トイレ休憩をして英気を養い、坂に挑む。160キロ走った後のこの坂は非常にきつい。ここでも歩きたくなる衝動にかられながらも諦めず登頂。これでいけると確信し、最後の平地走行へ。ぴったり予想通りのタイム。ほぼ8時間。今日ほど時間に正確な大会は珍しい。
そして最後のランへ。疲れているはずなので最初はゆっくりと走り始め、5キロくらいからペースを上げる。トップの人とすれ違う。うやっぱりトップは早いなあ。
10キロを過ぎ15キロ地点へ。疲れが出始めたのか足が前へ進まなくなる。もう歩きたい。このまま歩いても21時半にはゴールできるよ、だからとりあえず次のエイドステーションまで、せめて30キロ過ぎまで走ろうと自分をだましながら走る。20キロ通過。近くのエイドまで到達。コーラを入れる。宿の前を通過すると徐々にやる気が出てくる。これがコーラの力か?と思いながら次のエイドまでペースを上げる。なぜかどんどんやる気が出てくる。脚も軽くなってくる。これは何だ?
覚醒したようである。時計を見る。今のペースはキロ6分前後。このペースを刻んでいけば余裕でゴールできると確信し、ひたすら走り続ける。同じ宿の人を抜く。エイドで水分補給。そして走る。
気がつけば日はとっぷり暮れてしまいあたりはもう真っ暗。街頭も無い所があるが、応援の人たちが照らしてくれる懐中電灯を頼りに走る。その心遣いがありがたい。
最後のエイド。ゴールまであと一歩。初完走まであとわずか。疲れきって前を歩いている人に檄を飛ばし、最後の力を振り絞って激走。あと600m、500m。商店街の明かりと歓声に包まれる。あと300m、200m。ゴールゲートが見えた。一緒の宿の人が迎えに来てくれていたので手を引いてゴールへと向かう。あと50m、30m、10m。ゲートへの坂を上る。
ゴールテープが体に触れる。そして完走。ついにアイアンマンになった。
結果は14時間22分53秒。ほぼ想定内。
何も言えねぇ!超気持ち良い!何回も大会に出ているはずだがこんなに充実した気持ちは初めて。
足元はフラフラ、ビールの味はわからない、食べ物は喉に通らない=体ボロボロ
終わって3日経ち、筋肉痛はほぼなくなったものの、足の裏にマメは11個できてまともに歩けない。冷えたのが原因か頭痛が治らず、風邪を引いた模様である。
ふと自分のタイムを振り返る。バイクをもうちょっとやっておけば後30分、ランをもう少し頑張っておけばあと30分、スイムの練習をもっとしておけば後10分はタイムを縮められるはず。都合13時間11分でゴールできるはず。
次はこれを目指してやっていこうと思うのであった。

普通の人はこれだけ体がボロボロになってるのにまだやりたいって言うの?とよく言うが、終わってみるとまたやりたくなるのです。
すっかりロングディスタンス中毒症になってしまった今日この頃である。
やっぱりトライアスロン最高!